子育て世代の家づくり

〜生活者・親の視点から〜

「楽しく子育てがしたい」「家事をラクにしたい」…。その思いを実現したいなら、見た目だけでなく、実際に生活しやすい導線や設備を考える必要があります。1児の母でもある竹谷建築士に、生活者の視点の家づくりについて聞きました。

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新築住宅のご相談にいらっしゃるお客様は子育て世代が多いです。お子さんの小学校入学までに建て、その場所で生活の根を下ろしたいというお話をよく聞きます。子育て世代の家づくりのポイントはたくさんあります。例えば子ども部屋。お子さんの人数分の部屋を作ってもいいのですが、きょうだいが増える可能性がある場合など、ライフスタイルの変化を考えて、あえて最初から1部屋にしておくのも選択肢の一つ。大きくスペースをとって、必要に応じてパーテーションや引き戸、家具で個室にできるようにします。入り口やコンセントの位置・数も、将来的に部屋を分けることを前提にし配置します。
最近は映像コンテンツや音楽の視聴、ゲームなどはタブレット・スマートフォンが主流になっているので、子ども部屋にAV機器を置くスペースはあまり必要ないと言えます。一人分のスペースはひと昔前の子ども部屋よりコンパクトでも不便はない、と考えてもいいでしょう。

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乳幼児のお世話を念頭に置くなら、キッチンからバスルーム・脱衣所にアクセスしやすい導線を設けるのがオススメ。キッチンで作業をしていても、お風呂から上がったお子さんをサッと迎えに行って体を拭く動きがスムーズにできます。 お子さんの洗濯物が多い期間は意外と長いもの。保育園・幼稚園での外遊び、学校の体育や部活、習い事…。室内乾燥システムやアイロンなどの作業スペースが充実したランドリールームがあると、大量の洗濯物も効率よく処理できます。部活で汚れた衣類を、帰ってすぐに洗って浴室乾燥にかけ、翌日朝練に着ていく…なんてことも可能に。

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お子さんの年齢によって必要な間取りや設備は変わるので、目の前のことだけでなく数年先のことまで考えた方るべきです。5年後、10年後、20年後を見据えた提案をするのも建築士の仕事。生活者、子育てをする親として、お客様の人生に寄り添ったプランを作っていきますので、理想やご希望をどんどんぶつけてください。