【独立行政法人土木研究所共同開発】
水中型気液溶解装置 WEP(ウェップ)システム
広い水域での水中酸素欠乏による水質悪化を改善する、世界初の特許技術です。
多くの湖沼やダムでは、有機物の分解により水中の酸素が消費されて底層部が貧酸素状態になり、栄養塩・金属類の溶出が起きて水質悪化の一因となっています。
「WEPシステム」をこれらの現象を解消するために、(独)土木研究所と松江土建で共同開発しました。
このシステムは、水圧を利用するため酸素の溶解率が高く、高濃度酸素溶解水を水平に拡散でき、底泥を巻き上げる水泡を発生しないなどの特徴を持ちます。「WEPシステム」はこれまでにない新技術であり従来システムの抱えていた諸問題を解決しました。
-
水中型気液溶解装置を水中に設置し、水圧を利用して水に酸素を効率よく溶解します。
水深40mの範囲で最高100mg/lの高濃度酸素水を吐出します。 -
水温差の層を破壊せずに高濃度酸素水が広がります。拡散スピードは半径約200m/日、
厚み2m程度です。酸素を溶解した状態で吐出するため発泡が起きません。 - 装置を開放型にすることにより、圧力制御もなく、ポンプ吐出量と酸素供給量の調整だけです。
- 養殖場(魚介類)
- 劣悪な貧酸素水域が解消されることにより閉鎖性水域内で養殖ができるようになります。
- 湖 沼
- 水質が改善されることによりレクリエーションなど憩いの場で蘇った環境に触れることができます。
- 用水路
- 臭気を抑えることにより、より快適な生活環境が提供されます。
2008年中海の浚渫窪地にて生物が生息しない環境から、装置稼働後11種類115個体の生物が発見されました
装置稼働により底泥表面が酸化され茶色に変色した様子
底泥に潜り込んだオオユスリカの幼虫(ダムにて)
- ダ ム
- 浄水場での処理負担を軽減します。 / ダム管理のお悩みを解決します。
アオコ発生要因を抑制します。 / 重金属類(ヒ素、マンガン等)の溶出を抑制します。
- 海域など
- 赤潮、青潮の発生要因を抑制します。 / 魚類の産卵場所や藻場を守ります。
底質がヘドロ化して発生するメタン臭、硫化水素臭を低減します。
-
装置導入前後の鉄(Fe)濃度の比較
-
装置導入前後の硫化水素(H2S)濃度の比較
小規模から大規模の様々な閉鎖性水域に対応しております
大規模閉鎖性水域向け
任意の水深に昇降できます。
湖底アンカーが設置できない場合に使用します。
・標準タイプ 120m3/hタイプ
・適用水深 10m〜55m
・適用範囲 直径1,000m/台
大規模閉鎖性水域向け
任意の水深に昇降できます。
湖面にフロート船が無い為景観に配慮しています。
・標準タイプ 120m3/hタイプ
・適用水深 10m〜55m
・適用範囲 直径1,000m/台
低水深向け
・標準タイプ 120m3/hタイプ
・適用水深 1m〜10m
水中に装置を設置できない場合水圧を利用できないため、陸上で加圧してから目的水深へ吐出します。
・標準タイプ 120m3/hタイプ
・適用水深 1m〜55m
水中型気液溶解装置
外形図
仕様
特許取得
・日本 ・アメリカ ・中国 ・ドイツ