CHAPTER 01
制約の多い狭小立地での注文住宅に、
転換の思考で挑む
依頼内容は、敷地内の空きスペースを使い、息子様ご夫婦の新居を建てたいとうもの。間口約5m・奥行き約6mという狭小地で、住宅や商店がひしめく商業地域。さらに隣の建物と近接しているという制限のある条件のもと、住まいづくりがスタートしました。使える空間は限られているため、生活のコアになる部分を残し、重要度が低い設備や、機能を兼用できる設備を精査。上下の動線を螺旋階段に集約し、キッチン、シャワーブース、ランドリーといった必要最低限のものを効率よく配置しながら、施主様ご希望を形にしていきました。
CHAPTER 02
「SE構法」を採用
豊富な建築事例に裏打ちされた技術力で柔軟に対応
狭小地で最低限の住空間を確保するため、3階建て+屋上のプランを作成。筋交いや耐力壁、動線の妨げになる大きな柱などを最小限に抑え、空間を有効活用できる「SE構法」を採用しました。木造3階建てでも高い強度・耐震性が実現でき、鉄骨よりコストが低いというメリットも。一般住宅での採用は珍しいSE構法ですが、松江土建は多様な物件を手掛けており、島根県で初めてSE構法の施設を造り上げた業者でもあります。公共施設や土木建設で培った豊かな実績が、柔軟かつ幅の広い住まいづくりに結実しています。
CHAPTER 03
熟練の技を持つ職人と連携し、
細な螺旋階段を組み立てる
実際の工事で最も難易度が高かったのは、1階から屋上までを結ぶ螺旋階段でした。1フロアの面積の8分の1を占め、生活動線の要となる部分。限られたスペースで効率よく設置するため、既製の踏み板は使わず、協力会社のベテラン職人にオーダーメイド。建物の形状に合わせて1枚1枚削り出しました。組み立てに要した時間は約3週間。繊細さを求められる作業のため、工務担当者は職人のケアやサポートにいつも以上に配慮しました。
CHAPTER 04
綿密な計画と情報共有アプリで、
日々変化する現場にフレキシブルに対応
狭小地のため、工程管理や人員配置、動線の確保も、一般的な戸建て住宅以上に慎重に計画する必要がありました。時には、安全性を高めるための現場視点の改善や、職人の見解や施主の要望で変更が生じることも。松江土建では情報共有のためのアプケーションを導入し、社内の建築士・営業担当者と現場のスタッフが連携。離れていてもスピーディーでフレキシブルな対応が可能です。今回の現場でも活用され、工事がスムーズに進んでいます。