PROJECT 04

松江市役所
新庁舎プロジェクト 1

STORY

松江城のお膝元、宍道湖のほとりに立つ松江市庁舎。築後50年以上が経過し、耐震性の不足や設備・構造の老朽化が議論に。各窓口の配置や動線において市民が不便さを感じていることも問題になり、建て替え計画が始動しました。
松江土建はカナツ技建工業・一畑工業と特別共同企業体(特定JV)を結成し、施工を担当。工事は1期・2期・3期に分かれ、2020年12月に着工し2026年3月に完了しました。

MEMBER

波多野 壮
建築部|1997年入社

新卒で松江土建入社以来、松江土建で県内の民間から公共施設まで幅広く施工管理に携わる。今回の松江市新庁舎建設工事では、作業所長としてプロジェクト全体の管理を担当。

金森 弘享
建築部|2003年入社

新卒で松江土建入社以来、松江土建で県内の民間から公共施設まで幅広く施工管理に携わる。今回の松江市新庁舎建設工事では、作業所長としてプロジェクトの管理を担当。

曽田 みづき
建築部|2022年入社

新卒で松江土建入社以来、民間新築工事を経て本工事に携わる。今回の松江市新庁舎建設工事では、現場管理を担当。

福間 正和
建築部|2018年入社

県外の建設企業を経て島根へUターンし松江土建へ入社。今回の松江市新庁舎建設工事では、現場管理を担当。

永田 理穏
建築部|2025年入社

新卒で松江土建へ入社。新入社員研修を経て本工事に携わる。今回の松江市新庁舎建設工事では、周囲先輩方のフォローを得ながら現場管理を担当。

石原 颯
建築部|2021年入社

新卒で松江土建入社以来、民間新築工事を経て本工事に携わる。今回の松江市新庁舎建設工事では、現場管理を担当。

飯塚 莱夢
建築部|2024年入社

新卒で松江土建へ入社。今回の松江市新庁舎建設工事では、周囲先輩方のフォローを得ながら現場管理を担当。

佐藤 千尋
建築部設計積算課|2014年入社

松江土建へ中途入社。入社後建築士資格を取得し、幅広く設計業務に携わる。今回の松江市新庁舎建設工事では、BIMによるコーディネートを担当。

※肩書き等情報は取材当時のものを記載。

CHAPTER01

5年以上にわたった長期工事

松江土建にとって新たな挑戦や工夫が必要だった今回のプロジェクト。まず特徴的だったのは、旧庁舎を使用しながら同じ土地で新庁舎を建設するということでした。
1期工事では、旧庁舎の駐車場だった宍道湖側の区画に新庁舎の約半分を建設。引っ越しが完了したのち、2期工事で旧庁舎を解体、もう半分の建物を造り1期で完成した部分と接合。さらに3期工事では西棟の改修を行いました。

comment

松江土建としては「松江」を冠する大規模工事に名乗り出ないわけにはいかない。これは使命であるという上層部の思いを感じていました。
JVの施工管理者は3社で最大20人。それぞれが社運をかけて挑むプロジェクトであり、一社が何か大きな失敗をすれば他の二社を潰してしまう可能性も十分にありました。しかし長期にわたる工事にもかかわらずチーム内でトラブルはなく、皆で一つの会社をつくるような感覚で団結。カナツ技建工業さん・一畑工業さんから非常に優れた人柄も良い人材が集まっていたおかげですね。

comment

1期工事からこのプロジェクトに参加し、ゼロから大きなものをつくる手応えを感じられました。新庁舎で開催されるイベントに家族を連れて参加すると、毎回感慨深いです。松江市で一番の仕事に関われたことを誇りに思います。
3期工事では所長に。私は中途入社のため、大きな現場の経験が同年代の施工管理者よりも少なく、もっと挑戦したいと思っていました。金森さんらベテラン勢に支えながら、協力会社との契約や収支のことなど一から手がけていきました。今回の経験をもとにオールマイティな人材になっていきたいです。

CHAPTER02

不自由なコロナ禍で試行錯誤の日々

1期工事が着工した2020年末は、既に新型コロナウイルスが流行していた時期。移動の自粛が叫ばれ、感染者に厳しい視線が向けられていました。
現場の工事を担当する協力会社や資材・設備の納入業者には県外の企業も多く、人の往来が避けられない状況。松江土建のスタッフも、免震装置の検査などのために県外へ出かける機会があり、移動の制限は不可能でした。
現場でも休憩室でも消毒や換気などを徹底し、体温測定などの健康チェックも実施。対策に奔走しました。

comment

〝3密〟の回避を想定していなかった休憩場や現場で、できる限りの対策をしていました。体調や県外への移動歴の有無、接触者の情報など細かい聞き取りはするものの、個人の自由を完全に制限するわけにはいかず……。言葉や文化が違うのに日本で頑張っている外国人の作業員もいました。非常にもどかしい思いをしながら、最大限の努力をしていましたね。それでも感染者は出てしまう……。今思えば本当に大きな試練でした。

comment

2025年の2期工事の後半から新庁舎の施工管理を担当しています。島根県内の建設業で就職したいと考えていたところ、インターンシップで一番雰囲気が良かった松江土建に決めました。
コロナ禍が落ち着いてからの入社なので感染症対策は経験していませんが、猛暑の対応には非常に気を使いました。とにかく熱中症の人を出してはいけないので、協力会社の方の体調に気を配りつつ、冷蔵庫の飲み物を切らさないようにしました。
担当は外構がメイン。何もないところに形ができていくことにやりがいを感じました。新人でまだわからないことが多いので、多様な経験を積んで成長したいです。

comment

入社してすぐに2期工事を担当しました。メインの業務は写真撮影。初めての仕事に不安を抱えていましたが、上司やJV各企業のみなさんのサポートで前向きに取り組めました。先輩の石原さんには、話を聞いてもらったり、プライベートでフットサルに誘ってもらったりと支えてもらっていました。
中学・高校のころに1期工事を見学。免震工事を生で見て「地元の会社でこんなものが造れるんだ」とワクワクしたのを覚えています。その仕事に施工管理者として関われ、大きな喜びを感じています。これからはできることを増やし、業者さんが仕事をしやすい施工管理者になりたいです!

CHAPTER03

免震工事という新たな挑戦

新庁舎は地震の揺れが直接建物に伝わらない「免震構造」。島根県内の公共工事では初の採用で、特定JVを構成する3社でも初めての工事となりました。
免震部建築施工管理技術者の資格が必要となり、松江土建では4人が取得に挑みました。当時はコロナ禍で対面での講習ができず、動画での受講に。試験もリモートで、デジタル顔認証を受けて一人ずつ別の部屋に分かれて受験しました。
設計図に計画してあった免震構造を細かく施工図に落とし、実際に揺れた際に建物の中のものがぶつかり合わないか計算しながら施工。検査機関のチェックを元に微調整していきました。

装置の製造や点検など免震工事を手がける業者はまだ少なく、特にダンパーを手がける企業は希少で、現在は国内に1社のみ。製造に1年程度かかるため、破損すれば工事も1年延期することになります。設置作業は経験したことない責任が重くのしかかり、緊張感が漂っていました。

comment

2021年には資格を取得しておかなければいけなかったので「絶対に落ちちゃいけない!」と声を掛け合いながら勉強しました(笑)。幸い、挑戦した4人全員が合格。決して無駄にならない資格なので、今後も公共工事やビル建設などで活かしていければと思います。
2026年1月の地震でも免震装置の効果で新庁舎には被害がなかったと聞きました。今回取り付けた装置の寿命は50年程度。50年後に建て替えになるか、建物をジャッキアップしてゴムの部分を取り替えるか……そのころもう私はいませんが、また松江土建が施工管理を担当する可能性もありますね。

comment

1期工事では躯体関係、2期工事では2階の躯体と内装の施工管理を担当しました。金森さんたちベテラン社員の仕事を間近で見ることができ、大きな学びがあったと思います。キャリアが数十年単位で違うので、ハイレベルすぎてわからないこともあり、ひたすら勉強でしたが(笑)。
それもあってか、2期では職人さんへの指示や特定の工種の管理など、一人で任せてもらえる仕事が増えました。JV企業2社の方はとても気さくで親しみやすく、仕事がしやすかったです。年齢が近い方もいて、仕事帰りに食事をしたり、休みの日に一緒に出かけてリフレッシュしたりも。
今後は経験を活かして、小規模現場を一人で管理できるようになりたいです。